多汗症をボトックスの注射で抑えるには
多汗症だと尋常ではない汗が出ることがあり、衣服に大きなシミを作ったり身体に不快感をもたらすなどの問題があります。それは大抵体質によるものですが、対策のひとつとしてボトックスを注射する方法があります。
元々は菌が作り出した非常に毒性の強いたんぱく質を、有効的な作用ができるように加工したものです。すでに医療現場では色々な部分に活用されていて、多汗症以外にもシワを取り除いたり身体の一部を細くするといった目的で使われます。
多汗症の原因は汗を出す汗腺部分ではなく、汗を出すように命令を下す神経に問題があることが多いです。交感神経が活発になり過ぎて、必要以上に汗を出してしまうというわけです。しかしその神経に問題が発生する原因はわかっていないので、改善することはできません。その代わりに神経からの命令が汗腺に届くのを阻害するという方法が用いられ、そこで活躍するのがボトックスです。
その作用の効果は高く、順調にいけば2日から3日程度で汗の量が減ります。そして対応できる場所も多く、定番の脇だけでなく手足の末端や額にも注射できます。ただ注射されたボトックスは代謝によって徐々に身体の外に排出されてしまうため、永久的ではありません。
効果はおよそ4ヶ月から9ヶ月持続するので、その期間を目安に注射を続ける必要があります。
多汗症に関するボトックスの注射は、基本的には美容皮膚科や美容外科で自費診療です。しかし多汗症の度合いが大きく日常生活に支障を来す場合、保険が適用できることがあります。
対象は脇に限られますが、年間で数万円程度の負担で済みます。そのためもしボトックスの高額なイメージだけで脇汗の対処に困っている人は、まずは病院で専門家に相談してみると良いでしょう。
想像していたよりも安く対策ができるかもしれません。